アンダーバリューをご存知でしょうか?
どうも中国輸入副業アドバイザーのhideです。
中国輸入を行っていると、アンダーバリューという言葉を聞くことがあります。
中国から輸入する際は、代行業者に任せているから問題ないと思っている方もいるかもしれませんが、代行業者が意図してアンダーバリューしていることもあります。
アンダーバリューは犯罪であり、行っていることがばれてしまうと、該当の輸入商品に対して追加で税金を支払うことになるだけでなく、これまでの輸入したインボイスについても厳しく調査を行われる可能性があります。
意図してアンダーバリューを行っていなくても、アンダーバリューを行っている場合がありますので注意しましょう。
アンダーバリューとは
アンダーバリューを簡単にいうと、輸入する際のインボイス価格(輸入申告価格)を本来の価格よりも低い価格で作成して、輸入に関する税金を不当に低くすることを表しています。
インボイス価格に従って税金額が算出されるため、アンダーバリューすることで支払う税金額は小さくなります。
支払う税金額が少なくなるため得をしたと感じるかもしれませんが、立派な脱税で罰則もあります。
中国から商品を輸入する場合は、代行業者などを利用される方がほとんどだと思いますので、インボイスの作成も代行業者へお任せしている方もいると思います。
仮に代行業者がインボイスに記載するべき金額を間違えて安くしてしまったとしても、アンダーバリューであることにかわりありません。
代行業者がやったことだから関係ないでは済まされません。
輸入した事業者にも責任があるため、アンダーバリューしていたことがばれると当然追加で税金を徴収されます。
意図的にアンダーバリューすることは論外ですが、意図的にでなかったとしても代行業者が作成したインボイスに間違いがあることはあります。
そのため、輸入する前に代行業者が作成したインボイスは確認しましょう。
通常の代行業者であれば、中国から商品を発送する前にインボイスを確認させてもらうことができます。
アンダーバリューを行ってはいけない理由
法律違反
アンダーバリューは関税法を違反しており、しっかりと罰則も制定されています。
意図してアンダーバリューを行っていなかったとしても、インボイス価格を安く申告すると脱税の当事者になります。
代行業者が無関係というわけではありませんが、代行業者が勝手に行ったとしても輸入事業者はご自身となります。
関税法111条で以下の通り定められています。
許可を受けることなく貨物を輸出入する行為
偽った申告若しくは証明をし、又は偽った書類を提出して輸出入する行為
(関税法第111条)
【5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金又は併科】
意図的で常習的に行っているような悪質な場合には虚偽申告として、
「5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金」
が科せられます。
虚偽申告の罰則などについて、詳しく確認したい方は税関HPをこちらから確認できます。
事故などで損失をこうむる可能性
通常輸入した商品の保険をかけておけば、万が一事故や紛失などがあった場合でも保険によってまかなうことができます。
保険額は輸入する商品の金額などによって算出されます。
そのため、輸入申告価格を低く申告していた場合は、その金額の商品に対して保険をかけていることになります。
アンダーバリューを行ってしまうと、輸入申告金額と実際の商品代金が異なるため十分な保険金が下りません。
アンダーバリューは脱税を行ったことにより、税金の追加の支払や罰則が発生するだけでなく、事故や紛失などが発生した場合は、保証されないことになります。
アンダーバリューを防止する方法
インボイス管理をしっかりとしている代行業者を利用する
当たり前のことですが、インボイスを作成する代行業者が輸入申告価格を意図的に下げるような業者だった場合は、アンダーバリューをしてしまうことになります。
代行業者がそんなことをするわけないだろうと考えている方もいるかもしれませんが、実際に知り合いにインボイス価格が安くなっていてアンダーバリューをしそうになった方を知っています。
知り合いの方がアンダーバリューした理由を代行業者に問い合わせたところ、輸入事業者の支払う税金が少なくなるため、良かれと思って意図的にアンダーバリューをしているとのことで、そのような代行業者もいるようです。
貿易取引においてアンダーバリューは立派な不正取引であるため、アンダーバリューをしない代行業者を選びましょう。
発送前にインボイスを確認する
代行業者が作成したインボイスを輸入する前に必ず確認をしましょう。中国から仕入であれば、仕入代は中国元での支払いだと思います。
インボイス価格が中国元以外の外貨で記載されている場合は、面倒でもレートを換算しておおよその金額が一致しているか確認します。
輸入申告価格となる金額は仕入代だけではありません。
輸入申告価格に含まれるものについては、輸入港までの価格となります。
そのため国際送料や保険代なども含まれます。
税金(消費税・関税)の計算は輸入申告価格によって行われますので、輸入申告価格になにが含まれるか知っておくと税金計算をより正確に行なうことができます。
輸入申告価格になにが含まれるかは、以下の記事を参考にしてください。
まとめ
アンダーバリューを行うことにより、様々なリスクがあります。
支払う税金額が安くなるからといって、安易にアンダーバリューを行うことは絶対にやめておきましょう。
また代行業者などのビジネスパートナーはしっかりとしたパートナーを選び、インボイス価格をしっかりと確認して、知らない間アンダーバリューしていた…なんてことは起きないようにしましょう。